秋も終わりに近づきますと咲き始めるSalvia myriantha サルビア　ミリアンタ。ハート型をした大きな葉に反して一つひとつの花は小さ目で下唇の白い模様が目立つ赤紫色です。見頃になりますとかなり密に花が付き葉は反り返り、上の方の葉は小さいです。この10年ちょっとで地植えでも少しの間花を見る事ができるようになりました。然し本来、非耐寒性多年草の冬咲きのサルビアの為、本格的な寒さが来る前に堀上げや挿し木、又は花を見るために鉢植えを仕立ておくとよいと思います。冬の日光がよく当たる無加温のフレーム内に直植えをした一株は多少紅葉をしながらも次々と咲き、付ける花の数はまばらになりますが梅雨頃まで咲いていた年もありました。種子を求めた時の説明書きにはメキシコ原産とあり、花の時期には草丈は1.5ｍ位になります。花の咲かない春から秋に掛けて旺盛に育ち、地面に付いた茎からも良く根を出し広がる程丈夫な上、種取りも出来ます。毛の生えている葉や茎は残念ながらよい香りとは言えませんが、それを補うだけの美しい独特な花色だと思います。